日々の診療の中で、「あれ?私ちょっと周りと違うかも」と感じる瞬間はありませんか。
忙しい現場でも、つい患者さんの小さな変化に目がいってしまったり、もう一歩深く関わりたくなってしまったり。
周りを見ると、そこまで気にしている人は少ないような気もする。
でもなぜか、自分は気になってしまう――そんな孤独な鳥タイプ歯科衛生士の“あるある”をまとめてみました。
あるあるその1、小さな変化に気づいてしまうこと。
なんだかいつもと歯肉の感じが少し違うな、歯肉からストレスを感じる、なんか全体から感じるものもなんかいつもと違うな、なんだろな?
私「最近、何か忙しかったりしましたか?」患者さん「実は父が急に亡くなってしまって…」
また別のメンテナンスの患者さんでは、プラークコントロール良好でいつも安定してた歯肉が全体的に少し炎症がみられ、なんかいやーな感じがして、
私「最近、健康診断行かれてますか?歯周病進行予防のためにも、糖尿病は気を付けたいところです」
患者さん「そういえば、コロナ流行で3年行ってないわ」
その後検診に行かれたその患者さんは、残念ながら(というか私はすごく悔しい思いでした)糖尿病になっていました。もっと早く強く言えれば救えたのではないか…。
誰にも気づかれないレベルの変化に、
周囲はいつも通りでも、自分の頭の中だけなんだかいつも少し忙しい――そんな毎日です。
『第一に、孤独な鳥はもっとも高く飛ぶ』
あるあるその2、もう少し関わりたくなってしまうこと。
本当はもう一度ブラッシングの確認をしたい。
予防の話ももう少ししたい。
でも時計を見ると、次の患者さんが待っています。
「今日はここまでにしておこう」と区切りをつけながらも、心のどこかで続きを考えてしまう。
限られた時間の中で質を高めたいと思うほど、この感覚は強くなるのかもしれません。いつも予約枠の時間いっぱいいっぱい使いたくなる。いつもドタバタです。
あるあるその3、みんなで少しレベルアップしていきたいなと思い、
軽い提案をしてみると、なぜか場が静かになることがあります。
忙しい中で新しい取り組みを増やすのが大変なことは分かっています。
それでも、少し寂しい気持ちになるのも正直なところです。
転職して間もない頃、(今までチーフ制は無い医院)院長から「チーフやらない?」と声をかけられたことがあります。
ありがたい話ではありましたが、長く勤めている衛生士さんや年上の方もいる中で、自分が急に前に出ることに違和感を覚えました。
そもそも、ピラミッド型の組織よりも、それぞれが役割分担で動く形の方が良いと感じていたのです。
衛生士Aは歯周病が得意、衛生士Bはホワイトニングが好き、衛生士Cは小児歯科が得意、それぞれ興味が強いところに役割を持たせ、歯周病のことならAさんに聞こう、ホワイトニングはBさん主体で進めようとか、そんなイメージです。そうしたら、自然に各々勉強するのではないかな?そしてお互いの知識をダウンロードし合う。
そこでこの衛生士の役割分担的な仕組みを、院長にマンダラシートで提案して、院長の提案としてDHスタッフに伝えたところ、
「院長面倒なもの作ったなぁ」とみんな苦い顔、この取り組みは受け入れてもらえず、少し複雑な気持ちになったのも事実です。
『第二に、同伴者にわずらわされず、その同類にさえわずらわされない』
前に出たいわけではない。
でも、もっと良くなる方法は考えてしまう。
そんな微妙な立ち位置にいることも、このタイプのあるあるなのかもしれません。
それでも、不思議と仕事が嫌いになるわけではありません。
小さな改善を見つけたときの嬉しさ。
患者さんの変化を感じたときの手応え。
それがあるから、また次も頑張ろうと思えるのです。
こうした感覚は決して特別なものではありません。
志を持って働く歯科衛生士なら、きっとどこかで感じているはずです。
もしあなたにも思い当たる“あるある”があるなら、それは成長し続けようとしている証なのかもしれません。
こうした違和感や気づきは、孤独ではなく臨床力の一部なのかもしれません。
その孤独は、あなたが他の人よりも遠く(あるいは深く)を見ているからこそ生まれる『景色』なのです。
ただ、それを言葉にする機会が少ないだけなのだと思います。
『第五に、孤独な鳥は非常にはやさしく歌う』
もしあなたにも思い当たる瞬間があるなら、どこかで点と点が繋がる日が来るのかもしれません。
「孤独な鳥タイプDHラボ」は、そんな小さな共鳴から始まる場所です。
「私たちは、語れる以上のことを知っている」
~マイケル・ポランニー~

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